4~5歳児はトラブルの解決も任せてみる
4歳から5歳児は、小さなこどもながらの素直ないじめが多くなると言われています。3歳児の頃は、こども同士の1対1の関係が多く見られ、ものの取り合いなどが頻発していたものの、4歳児になるともう一人・二人とこども達の関係が変わっていくのです。
関わるこどもの人数が増えるにつれて、相手の気持ちを知る、思いやる、という気持ちもでてきます。それと同時に、いじめなども発生するようになるのですが、この4歳から5歳児にはトラブルの解決を任せてみるということも大切になります。
では、具体的にどのような意味なのか、確認していきましょう。
4歳・5歳は人間関係が変わる
冒頭でも述べたように、4歳から5歳児は人間関係が1対1から複数へと変わっていきます。人間関係が今までよりも複雑になることで、自分を中心としての考え方から、周りと仲良くする・誰とでも仲良くするというような考え方ができるようになります。それに加えて、自分の気持ちも強く持ち始める頃なのです。
周りの気持ちを理解しようとすることもできますし、オモチャの順番を待つこともできますし、お友達と仲良く遊ぶこともできるようになります。その一方で、自己主張がはっきりできるようになったこどもは「○○ちゃんは嫌いだから、△△ちゃんも○○ちゃんとは遊ばないで!」というように、周りのお友達に言い出すことがあります。
こども同士でトラブルを解決できる
今までとは異なる、いじめのようなトラブルが増える時期でもある4歳・5歳児ですが、こども同士でトラブルを解決できるようになったり、相手の気持ちを思いやって話すこともできるようになります。
このトラブル解決を任せてみることが可能となるのは、4歳児よりも5歳児になってからと言えます。5歳児までに様々な喧嘩やトラブル、経験を積んでいくことによって、自分の言葉でなんとなくでも気持ちを伝えられるようになったり、相手の話を聴けるようになったりします。言葉の発達に伴って様々なトラブルが増えるのですが、解決方法を見出だせる力も少しずつ育っていきます。
大人が間に入って、「○○だったんだよね」というような気持ちに寄り添った言葉をかける必要も少なくなり、こども同士でお互いに気持ちを伝えあってトラブルを解決できることがありますので、少し離れたところからトラブルを解決する様子を見守ってあげることで、よりこども達は成長していくことができます。
話し合いの場で落ち着かないこどももいますが、そのような場合には少しだけ一緒に話をし、気持ちを聞いてあげてから話し合いに参加させてあげることも大切になります。
全て見守るだけではなく、こども同士でトラブルを解決できるように少し助けてあげることもポイントになるのですね。
大人が仲裁に入る必要がある場合も
トラブル解決を任せてみることは大切であっても、大人が仲裁に入る必要がある場合もあります。
- 殴り合いの喧嘩に発展した場合
- 一方的に責められている、責めている場合
- いじめのような状態になっている場合(複数人対1人のような状況)
- 叩いたり蹴ったりなどが見られる場合
- 言葉で傷つけるようなことがあった場合(死ね、消えろなど)
このような場合には、こどもの喧嘩やトラブルを見守るだけでは怪我などに繋がる可能性もありますので、大人が介入するようにしましょう。
また、話し合いの場で言葉の暴力が見られる場合にも、見守るだけではなく仲裁に入るようにしてください。話し合いの中で、してもいいこと・してはいけないことをハッキリとさせておくことが大切であり、間違った解決方法へと導いてしまうことがないようにしなくてはなりません。
おわりに
3歳児までのこども達とは異なり、4歳児、5歳児になると自分の気持ちを言葉にしやすくなります。それと同時に人間関係にも変化が見られるようになり、トラブルも増えていきますよね。大人が仲裁に入ることも時には大切になるのですが、こども達にトラブルの解決を任せてみることもまた大切と言えます。成長していくこども達に寄り添いながら、その成長を正しい方向へと導いてあげてくださいね。
参考サイト
http://diamond.jp/articles/-/21827
http://news.mynavi.jp/news/2016/07/02/247/